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飲み込むとのどが痛い

飲み込んだとき、のどが痛いという方へ

何かを飲み込むときに、のどが痛むというようなことは、誰でもが体験していると思います。風邪などで軽くのどが炎症をおこしていたり、熱いものを飲み込んでのどにやけどをしていたりなど、一過性のものであることもありますが、ポリープや腫瘍が原因になっていることもあります。
風邪の後、のどの痛みがなかなか治らない、風邪でもないのにのどが痛むといったことがあれば、お早めにご相談ください。


このような症状はありませんか?

  • 食べ物や飲み物、つばなどを飲み込むときにのどが痛んだり、しみたりする
  • のどの痛みで何も食べられない
  • 声を出すとのどが痛む
  • 何もしていないのにのどが痛む
  • のどがザラザラする、ヒリつく
  • のどが腫れている感じがする
  • のどがつかえているような、異物があたっているような感じがする
  • 声が嗄れて出にくい
  • のどが乾燥しきった感じがする

など

飲み込むと片側ののどだけ痛い?

ものを飲み込む際、のどの片側だけが痛む場合、痛む側ののどに何らかの障害がおこっているサインです。なかでもポリープや扁桃周囲炎の可能性があります。
ポリープは、粘膜にできる隆起物のことで、多くは良性の腫瘍です。のどでは声帯にできることが多く、声がかすれたり、しゃがれたりします。また扁桃周囲炎は扁桃腺の周囲が細菌感染により、広く炎症をおこしている状態で、もう少し進行すると膿が周辺にたまって扁桃周囲膿瘍となります。のどの片側に痛みがでることが特徴で、その他には発熱や頭痛といった全身症状もあります。
のどの片側の痛みがなかなか治らない、続いているという場合、こうした疾患の可能性もありますので、お早めにご受診ください。


飲み込むとのどが痛いとき考えられる病気

アレルギー性鼻炎

花粉などの季節性のアレルギーと、ハウスダストなどの通年性のアレルギーによって引きおこされる鼻炎で、くしゃみ、鼻水、鼻詰まりの他、のどに痛みがでることがあります。

アレルギー性鼻炎

副鼻腔炎

副鼻腔は鼻とつながった顔にある空洞で、鼻から細菌やウイルス感染による炎症が拡がってしまった状態です。鼻詰まり、粘度の高い鼻水などの他に、鼻水がのどに垂れて起こる後鼻漏で、のどが炎症を起こし痛むことがあります。

副鼻腔炎(蓄膿症)

扁桃炎

のどをあけたときに左右に見える口蓋扁桃が細菌やウイルスに感染し、炎症を起こしている状態です。のどの痛み、腫れ、扁桃の赤みなどのほか、発熱などの症状もあります。

ポリープ・腫瘍

ポリープは良性の腫瘍で、のどでは声帯にできやすいものです。その他に咽喉頭がんなどの腫瘍もあります。のどの痛みに加え、声がれ、異物感などがあらわれます。

声帯炎

大声を出し続けるなど声帯の酷使やウイルスや細菌などが声帯に感染することによって起こる炎症です。のどの痛み、声がれ、のどの違和感といった症状があらわれます。
歌手やアナウンサー、声優、教師など声をよく使う職業に多くみられます。


その他の原因

のどの炎症

細菌やウイルスは多くの場合、鼻や口から侵入し、粘膜で炎症を起こします。さらに拡がると副鼻腔内に拡大して急性副鼻腔炎や扁桃炎をおこすことがあります。身体は異物の侵入に反応して、これと闘おうと、様々な物質を産生します。それらの物質の中、血管を拡張させる働きがあり、結果として炎症が起こることになります。
炎症が起こるとその部分は腫れ上がり、周囲の神経を刺激するため、痛みが起こります。のどの周辺で炎症が起こると、結果としてのどが痛むことになるわけです。
アレルギーの場合は、病原体にかわってアレルゲンが異物となり、同様の症状を起こします。

のどの乾燥

のどは、粘液で潤いを与えることで粘膜を保護しています。しかし、冬季やエアコンなどで空気が乾燥していたり、鼻が詰まって口呼吸になっていたりするとのどが乾燥してしまいます。すると免疫機能が低下して、感染したり荒れたりしやすくなり炎症を起こします。

甲状腺機能の異常

甲状腺はのど仏の下あたりに位置していて、新陳代謝や身体の成長などにかかせない内分泌器官です。バセドウ病や橋本病になると、この甲状腺が腫れてしまうため、甲状腺自体が痛んだり、のどへ痛みが及んだりします。

のどのやけど

熱い飲み物や食べ物を飲み込んでしまったときや、火災などの熱気、蒸気などを吸い込んでしまったときに、のどをやけどしてしまうことがあります。のどのやけども、のどに痛みを起こす一因となります。のどの痛みのほかには、ひりつき感や違和感、嚥下困難などの症状があらわれます。


飲み込むとのどが痛いときの治療

のどに痛みがあっても、お茶が熱すぎたなど、原因がはっきりしていて一時的に治まってしまうものであれば様子を見ても良いのですが、思わぬ病気が隠れていることもありますので、痛みが続くようであれば、耳鼻咽喉科を受診しましょう。疾患に応じて、適切な内服薬やネブライザーによる吸入など適切な治療をおこないます。
すぐに受診できないような場合、市販ののどの痛みや炎症を抑える薬を一時的に服用することも効果があります。特に漢方の中にも効果の高いものがあり、小柴胡湯加桔梗石膏(しょうさいことうかききょうせっこう)、葛根湯(かっこんとう)、甘草湯(かんぞうとう)などがのどの痛みに効能があるとされています。


のどが痛い時にお勧めの食べ物

殺菌効果や抗炎症効果、保湿効果があるとされている、次のような食べ物、飲み物はのどの痛みを軽減してくれる効果が期待できます。

  • 長ネギ
  • 大根(とくに大根おろし)
  • しょうが
  • 黒豆
  • 緑茶
  • ハーブティ
  • ハチミツ
  • ヨーグルト

など


のどが痛い時に避けるべき食べ物

刺激の強い香辛料や塩分の強い食品など、かえってのどの痛みを悪化することや、回復を遅らせることがありますので避けるようにしましょう。

  • 唐辛子
  • わさびやからし
  • 梅干し
  • 酢の物
  • 柑橘類
  • アルコール飲料

など