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予防接種

予防接種について

予防接種について当院は、予防接種法にもとづく定期接種のワクチン、任意接種のワクチン、世代を限らない新型コロナウイルスワクチン、インフルエンザワクチンなど、BCG以外の各種の予防接種に対応しています。特にお子様の予防接種に関しては、接種忘れのないよう、スケジューリングも含めて対応いたしますので、いつでもご相談ください。なお、当院の予防接種の予約システムに接種済みのワクチン含めて入力いただければ接種間隔が短くて接種できないなどのアラームが表示されますので、ご利用ください。


予防接種の効果

ウイルスや細菌のもつ病原性を無毒化、または弱毒化したタイプのもの、遺伝子の構成情報を利用するものなどがあります。これらを投与することによって、体内に特定の感染症に対する抗体ができて、その疾患にかかりにくくなるか、かかっても軽くて済むようになります。


予防接種が受けられない方

明らかな発熱のある方、重い急性疾患など体調の悪い方、過去に同じワクチンでアナフィラキシーショックを起こしたことのある方などは予防接種を受けることができません。特にお子様の定期接種や任意接種のスケジュールでは、体調不良によって接種時期を逃してしまうことがあります。その際も経過措置を適用できる場合もありますので、お気軽にご相談ください。


ワクチン接種の副反応について

一般的な副反応としては、接種した部分が腫れたり赤くなったりする、発熱、頭痛などの全身症状といったものが挙げられます。現在日本で行われている予防接種では稀ですが、アナフィラキシーショックを起こすこともあります。一般的な副反応の場合は当院へ、また重篤な副反応はすぐに救急で受診してください。


主な取り扱いワクチン

水痘・帯状疱疹ワクチン

水痘・帯状疱疹ウイルスは感染後まず水痘(みずぼうそう)を起こします。その後神経節に隠れて体内にすみつき、体力が弱ると帯状疱疹として再活性化を繰り返します。水痘は成人女性が妊娠中に感染すると15%前後と高い死亡率の重症肺炎を起こしやすく、また母子感染によって先天性水痘症候群の可能性や、流産・死産の可能性が増加します。

インフルエンザワクチン

インフルエンザはインフルエンザウイルスによる感染症で、毎年11月下旬から12月に患者数が増え始め、1~3月に流行のピークを迎え、5月ごろまでにだんだん患者数が減っていきます。毎年流行するウイルスの型を専門的な機関が予測してワクチンを供給しています。インフルエンザワクチンは接種してから2週間ほどで効果があらわれ、5か月程度その効果が持続しますので、遅くとも12月中頃までには接種することをお勧めしています。当院では、3歳以上のお子様から接種しております。また65歳以上の方には地方自治体からの公費補助がありますのでご利用ください。

肺炎球菌ワクチン

肺炎は、日本における死因の中では脳血管障害に次いで第5位に位置しています。数多い肺炎の原因の中でも最も多いのが肺炎球菌感染による肺炎です。特に抵抗力の弱っている65歳以上の高齢者に死亡者が多くなっており、前もってワクチンを接種しておくことが推奨されています。免疫の有効期間は5年間ですので、岡山市では65歳から5年ごとの再接種を奨励しています。また場合によっては公費補助を受けることができるケースもありますのでお住まいの地方自治体にお問い合わせください。

麻疹風疹(MR)ワクチン

お子様のワクチンスケジュールにも入っていますが、成人になってか麻疹(はしか)や風疹を発症すると重症化しやすいと言われています。特に、妊娠されている方に感染すると、母子感染によって赤ちゃんにも重篤な症状があらわれる場合があります。そのため、妊娠を希望する方には抗体検査または予防接種をお勧めしています。ただし、接種後2か月は妊娠を避けてください。また現在妊娠中、またはその可能性がある方はワクチン接種ができません。

A型肝炎

A型肝炎ウイルス(HVA)を原因とする感染症で、経口感染します。近年汚染された食品などからの感染も増えてきています。感染すると1か月程度の潜伏期間の後、発熱、倦怠感、黄疸といった症状があらわれます。稀に劇症肝炎を起こし生命に危険の及ぶケースもあります。日本人では抗体をもつ人が減ってきているため、ワクチンの接種が推奨されています。

B型肝炎

B型肝炎ウイルス(HVB)を原因とする感染症です。B型肝炎は慢性化しやすいため、キャリアの女性が妊娠すると母子感染となります。出生前に母親の感染が判明している時は、出生後12時間以内にHVBワクチンと抗HBs免疫グロブリンの注射を行い母子感染予防とします。出生後に母親に感染が判明した場合は、通常の定期接種スケジュールで行います。

破傷風

破傷風菌による感染症で、その毒素によって筋肉の痙攣を起こし生命に危険のおよぶ疾患です。傷口などから細菌が侵入することで感染します。1968年から定期接種ワクチンとなっていますが、それ以前に生まれた現在50歳以上の方は抗体を持っていない可能性がありますので、接種をお勧めしています。

日本脳炎

日本脳炎ウイルスによる感染症です。感染経路は感染したブタの血を吸った蚊を介して人にも感染する蚊媒介感染症です。日本では発症が少なくなっていますが、東南アジアからの帰国者が感染するケースがあります。自覚症状がないケースもありますが、脳炎を発症すると意識障害や痙攣が起こり、後遺症となるケースもあります。定期接種で4回接種を行いますが、回数が足りていない方はご相談ください。

狂犬病

狂犬病ウイルスによる感染症です。ウイルスに感染したイヌ、ネコ、コウモリなどの他、キツネやアライグマといった野生動物に咬まれたり引っ掻かれたりすることで傷口から感染します。日本では数は少なくなっていますが、海外渡航される場合や、野生動物と触れあうことのある方は予防接種をお勧めしています。

子宮頸がん2価(サーバリックス)・子宮頸がん4価(ガーダシル4)

ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染することで発症する子宮頸部のがんに対するワクチンです。HPVにはいくつものタイプがありますが、2価はそのうち2つのタイプが、4価は4つのタイプに有効なワクチンです。HPVは世界に広く存在しているウイルスで性交渉による感染もありますが、ウイルスに対する有効な駆除方法がありませんので、ワクチン接種によって予防することをお勧めしています。
小学校6年生から高校1年生までの年齢に相当する方は公賓負担で接種できます。また子宮頸がんワクチンの接種が一時停止されていた時期に該当する年齢の女性も経過措置として2022~2025年までの間、公費で接種可能です。詳しくはお住まいの地方自治体でお調べください。

子宮頸がん9価(シルガード9)

9種類のHPVのタイプがカバーされたワクチンで、子宮頸がんの原因となるHPVからの予防効果が現在もっとも期待できるものです。ただし、定期接種の対象とはなっていませんので、公費補助の適用外で全額自費接種となります。

新型コロナウイルスワクチン

新型コロナウイルス感染症の発症および重症化を予防するためには、ワクチン接種が重要です。ワクチンは、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質を細胞内で生成し、それに対する中和抗体を生産し、細胞性免疫応答を促進することで予防効果が期待されます。
ワクチン接種後には、一部の副作用が報告されています。接種部分の痛みや腫れ、発熱、筋肉痛、倦怠感、頭痛などが含まれます。また、稀に急性アレルギー症状であるアナフィラキシーショックが発生する可能性もあるため、接種後には注意が必要です。
ワクチンに関する心配や不安がある場合は、当院までお気軽にご相談ください。

ヒブ

ヒブは、中耳炎や肺炎の原因として知られています。耐性菌の増加により、早期の診断が難しくなっています。細菌性髄膜炎に進行し、その結果後遺症を残し、命を奪うこともあります。特に、0歳児は細菌性髄膜炎に進行する危険性が高いと考えられています。
生後2か月を過ぎた段階では、B型肝炎、ロタウイルス、小児用肺炎球菌ワクチンなどとの同時接種がお勧めされています。

4種混合

ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオの4つの感染症を予防するためのワクチンが存在します。これらの感染症は発症すると命にかかわる危険性があり、深刻な後遺症をもたらす可能性があります。特に百日咳は乳幼児によく見られ、その病気は重症化しやすいため、生後3か月を迎えた時点で4つの感染症を同時に予防するためのワクチン接種をすぐに受けることが推奨されています。

肺炎球菌(乳幼児)

中耳炎、副鼻腔炎、肺炎、細菌性髄膜炎、敗血症など、命にかかわる病気の原因となります。特に、肺炎球菌ワクチンは小児にとって極めて重要な予防手段とされ、WHOもその重要性を強調しています。生後2か月を過ぎた段階で、B型肝炎、ロタウイルス、ヒブワクチンなどとの同時接種が推奨されています。

MRワクチン(乳幼児)

麻疹は、熱や鼻水、咳などの症状が現れ、3日~4日目に全身に発疹が出ます。高熱が7日~10日間続くことがあり、気管支炎や肺炎、脳炎などの合併症が起こり、命にかかわることもあります。風疹は、体に赤い発疹が出現し、熱がない場合もあります。まれには脳炎や血小板減少性紫斑病といった合併症が生じます。 全2回のワクチン接種が必要です。生後12か月で1回目を受け、小学校入学前年に2回目を受けることが推奨されています。

おたふく

ムンプスウイルスは、飛沫感染や接触感染によって発症します。主な症状には発熱と耳下腺の腫れがあります。耳下腺の腫れが治まるまでになると、登園や登校が再開できるようになります。発症後には、難聴や無菌性髄膜炎などの合併症が発生する可能性があり、思春期以降に感染する場合は、精巣炎や卵巣炎といった重篤な合併症が発生する可能性があります。感染に注意し、早期の診断と適切な対応が重要です。


予防接種(ワクチン)の費用

項目 費用
おたふく 5,300円
水痘(水痘瘡) 9,600円
MR(麻疹風疹) 8,400円
インフルエンザ 3,500円
帯状疱疹 22,000円